2020.01.10

ターンアウト(アン・ドゥオール)を向上させるには

岸本 亜沙美

岸本 亜沙美
ターンアウト(アン・ドゥオール)を向上させるには

目次

■ターンアウトは股関節から、でも股関節だけでは絶対に完成しない!

 

バレエの上達で誰もが悩むのがターンアウト(アン・ドゥオール)ですが、実は誰でも改善できる余地は充分にあり、間違った知識やレッスンが原因で出来ていない可能性が高いです。

 

長年の指導経験からしても本当に骨格的に無理と思われる方はとても少なく、ほとんどの方は出来ていくようなレッスンを全くしていなかったこと、最初から「日本人はどうせ出来ないから無理しなくていい」と言われ、鍛えることが出来なかったことが原因でした。

 

もちろん、一生懸命ポジションを作ろうと努力している人達もたくさんいますが、解剖学的に正しく理解してなく、どこをどうするのか、やりにくいとしたら何が原因で、どのようにやりやすい身体を作るのかが、「まるで見当違いのことばかり」しているのです。

 

実は、バレエに必要な極限までのターンアウトは股関節の働きだけでは手に入りません!

 

なぜなら、股関節での外旋の角度は人体の構造上どんなにできても70度程が限界といわれ、股関節だけで両足180度の外旋は絶対に無理なのです。

 

更には大腿部の大きな関節の動きは全身の部位への影響が大きく、全身の筋肉がどうしても関わらずにはいられないからです。

なのに、ストレッチも筋トレも股関節にしかアプローチしていないので、出来るかもしれないターンアウトがなかなか向上していかないのです。

 

上体はもちろん、膝から下の部位の問題もかなり大きく関わっていて、それらの状態を良くしたり、レッスンの動きの中で使い方を習得していくことで改善できることがたくさんあります。

 

バーやセンターレッスン自体でやりやすい体を確実に作れるのですが、そのようなレッスンは物凄い真剣にマニアックな指導をしなくてはならないため、どのような教室でも出来るものではありませんし、習うみなさんの意識が何より大事です。

 

例えば、病気を治すのでも、どんな腕の良い医師に診てもらったとしても、本人がきちんと自覚して自ら治す意志を持たなくては治療の効果も上がりにくいと思いますし、どこがどうなって具合いが悪いのか全く知らなければ気を付けようもありませんね。

 

バレエのレッスンも同じで、それにはテクニックを焦らず、基礎にとことんこだわる信念と辛抱強さがどうしても必要ですが、解剖学的知識と訓練の仕方が充分理解できていなければ、大事な基礎レッスンが無駄に終わることも少なくありません。

 

間違ったレッスンを正すことが先決であり、もっと有効なレッスンをきちんと学ぶべきなのです。

 

 

「筋力」によってターンアウトが得られ、その筋力を利用した技術で踊るのがバレエです。

 

基礎レッスンにはターンアウトの筋力トレーニングが充分組み込まれていますが、そのやり方自体が正しくないため、出来るようになっていかないというのが真実であり、決して骨格条件のせいばかりではありません。

 

実際、かなり頑張ってきたけれど思うようにいかないと嘆いていた人達の多くも間違った立ち方、筋肉の使い方が邪魔をしていただけで、決して開かない脚ではありませんでした。

 

正しいターンアウトは人体のことを熟知し、筋肉の働きをよく知れば訓練次第で充分変われますが、それにはバレエの体の使い方と解剖学を理解した教師の徹底した指導のもと、先を急がないレッスンが絶対に必要です。

 

そしてターンアウトの始まりは大腿骨をその骨に繋がる筋肉の働きで外側にまわす「動き」です。

 

その機能を発達させるには、何より筋肉と「筋力」がなければどうすることもできません。

 

ならば、やるべきことはストレッチではなく筋力をつけることです。

 

■筋肉を働きやすくするための身体の手入れは有効ですが、開脚やカエル脚などは最も意味のないストレッチであり、筋肉的には全く違う動きです。

 

 

解剖学用語でターンアウトは「外旋」(外にまわすこと)、開脚は「外転」(外に開くこと)、動かし方と働く筋肉が全然違います!

 

また、「内腿を使う」などと言われても、そもそも付け根からのターンアウトがきちんと出来ていなければ不可能であり、注意の意味を理解することすら難しいです。

内腿(内転筋)は、元々脚の内側にあるのをターンアウトによってより前側に持ってこないと有効に使えないものだからです。

 

そして忘れてはならないのは、ターンアウトが出来るだけでは踊りは上達しないということです。

 

大腿の外旋(角度はともかく脚を多少なりとも外に向けること)は人間誰しも持っている機能の一つで、外旋筋もきちんと存在しますが、それを『極限まで高める技術』はレッスンの中に秘められており、その力をどのように活用するか正しく学ばなければ決して向上しません。

 

~ターンアウトは目的ではなく手段です~

 

効率的に美しく踊るために必要な「力」として使うものなので、使い方を学ばないとそれを生かせません。

 

ストレッチや筋トレだけでは踊りの中で使えるようにはならないのです。

 

『ターンアウトはバレエ技術の最大のエネルギーの源』ですが、それがなければ『無駄な力』がたくさん必要になり、つい使いやすい筋肉を頼って『自己流』の体の使い方を編み出してしまうからです。

 

ターンアウトの力を必要としない動き方を身につけてしまったなら、必要ないものが勝手に向上したりはしないです。

 

ターンアウトは、その活用方法を理解することでより進化していくものであり、どう生かすかを知るレッスンをしてこそターンアウトの『必要性』を体でも深く感じ始め、自分の体の全てのパーツと一体化して、踊りの中で最大限に使えるようになるのです。

 

ターンアウトの必要性を『身体』で感じると、自らその機能を高めようと意図的に努力できるからです。

 

しかし、最初はターンアウトした脚の上にきちんと立っていること自体かなり難しく、初歩の段階で何か技術を行うことはおよそ不可能な状態です。

 

体幹の強さやコントロールも相当必要ですが、『ターンアウトを崩さず動こうとすること自体でバレエに必要な全ての筋肉を鍛えること』が理想であり、それがバレエレッスンの本来の姿です。

 

ターンアウトの筋肉自体は誰の体にも必ずあるものなので、それが働きやすいように立ち方を整え、どう働かせるのかを学んでいけるレッスンをしなくてはなりません。

 

更にそれだけでなく、『ターンアウトの本当の意味』をきちんと理解してレッスンすることが何より大切で、最も効率の良い上達法です。 ターンアウトを自由に扱えてこそ本当の「バレエ」が始まり、真の上達が待っているからです。

 

 

【ターンアウトがどうしても必要な理由】はこちら

【ターンアウトが必要な理由〈2〉ターンアウトを使うってどういうこと?】はこちら

 

東京世田谷区|ワガノワメソッドの本気改善バレエ教室 アサミバレエクラスへ興味を持たれた方はまずは体験レッスンにお越し下さい!

■ターンアウトは股関節から、でも股関節だけでは絶対に完成しない!

 

バレエの上達で誰もが悩むのがターンアウト(アン・ドゥオール)ですが、実は誰でも改善できる余地は充分にあり、間違った知識やレッスンが原因で出来ていない可能性が高いです。

 

長年の指導経験からしても本当に骨格的に無理と思われる方はとても少なく、ほとんどの方は出来ていくようなレッスンを全くしていなかったこと、最初から「日本人はどうせ出来ないから無理しなくていい」と言われ、鍛えることが出来なかったことが原因でした。

 

もちろん、一生懸命ポジションを作ろうと努力している人達もたくさんいますが、解剖学的に正しく理解してなく、どこをどうするのか、やりにくいとしたら何が原因で、どのようにやりやすい身体を作るのかが、「まるで見当違いのことばかり」しているのです。

 

実は、バレエに必要な極限までのターンアウトは股関節の働きだけでは手に入りません!

 

なぜなら、股関節での外旋の角度は人体の構造上どんなにできても70度が限界とのこと、股関節だけで両足180度の外旋は絶対に無理なのです

 

更には大腿部の大きな関節の動きは全身の部位への影響が大きく、全身の筋肉がどうしても関わらずにはいられないからです。

 

なのに、ストレッチも筋トレも股関節にしかアプローチしていないので、出来るかもしれないターンアウトがなかなか向上していかないのです。

 

上体はもちろん、膝から下の部位の問題もかなり大きく関わっていて、それらの状態を良くしたり、レッスンの動きの中で使い方を習得していくことで改善できることがたくさんあります。

 

 

バーやセンターレッスン自体でやりやすい体を確実に作れるのですが、そのようなレッスンは物凄い真剣でマニアックな指導をしなくてはならないため、どのような教室でも出来ることではありませんし、習うみなさんの意識が何より大事です。

 

例えば、病気を治すのでも、どんな腕の良い医師に診てもらったとしても、本人がきちんと自覚して自ら治す意志を持たなくては治療の効果も上がりにくいと思いますし、どこがどうなって具合いが悪いのか全く知らなければ気を付けようもありませんね。

 

バレエのレッスンも同じで、それにはテクニックを焦らず、基礎にとことんこだわる信念と辛抱強さがどうしても必要ですが、解剖学的知識と訓練の仕方が充分理解できていなければ、大事な基礎レッスンが無駄に終わることも少なくありません。

 

 

間違ったレッスンを正すことが先決であり、もっと有効なレッスンをきちんと学ぶべきなのです。

 

「筋力」によってターンアウトが得られ、その筋力を利用した技術で踊るのがバレエです。

 

基礎レッスンにはターンアウトの筋力トレーニングが充分組み込まれていますが、そのやり方自体が正しくないため、出来るようになっていかないというのが真実であり、決して骨格条件のせいばかりではありません。

 

実際、かなり頑張ってきたけれど思うようにいかないと嘆いていた人達の多くも間違った立ち方、筋肉の使い方が邪魔をしていただけで、決して開かない脚ではありませんでした。

 

正しいターンアウトは人体のことを熟知し、筋肉の働きをよく知れば訓練次第で充分変われますが、それにはバレエの体の使い方と解剖学を理解した教師の徹底した指導のもと、先を急がないレッスンが絶対に必要です。

 

●そして、ターンアウトは大腿骨をその骨に繋がる筋肉の働きで外側にまわす「動き」です。

その機能を発達させるには、何より筋肉と「筋力」がなければどうすることもできません。

 

ならば、やるべきことはストレッチではなく筋力をつけることです。

 

筋肉を働きやすくするための身体の手入れは有効ですが、開脚やカエル脚などは最も意味のないストレッチであり、筋肉的には全く違う動きです。

 

 

解剖学用語でターンアウトは「外旋」(外にまわすこと)、開脚は「外転」(外に開くこと)、動かし方と働く筋肉が全然違います!

 

また、「内腿を使う」などと言われても、そもそも付け根からのターンアウトがきちんと出来ていなければ不可能であり、注意の意味を理解することすら難しいです。

 

内腿(内転筋)は、元々脚の内側にあるのをターンアウトによってより前側に持ってこないと有効に使えないものだからです。

 

そして忘れてはならないのは、ターンアウトが出来るだけでは踊りは上達しないということです。

 

大腿の外旋(角度はともかく脚を多少なりとも外に向けること)は人間誰しも持っている機能の一つで、外旋筋もきちんと存在しますが、それを『極限まで高める技術』はレッスンの中に秘められており、その力をどのように活用するか正しく学ばなければ決して向上しません。

 

~ターンアウトは目的ではなく手段です~

 

 

効率的に美しく踊るために必要な「力」として使うものなので、使い方を学ばないとそれを生かせません。

 

ストレッチや筋トレだけでは踊りの中で使えるようにはならないのです。

 

『ターンアウトはバレエ技術の最大のエネルギーの源』ですが、それがなければ『無駄な力』がたくさん必要になり、つい使いやすい筋肉を頼って『自己流』の体の使い方を編み出してしまうからです。

 

ターンアウトの力を必要としない動き方を身につけてしまったなら、必要ないものが勝手に向上したりはしないです。

 

ターンアウトは、その活用方法を理解することでより進化していくものであり、どう生かすかを知るレッスンをしてこそターンアウトの『必要性』を体でも深く感じ始め、自分の体の全てのパーツと一体化して、踊りの中で最大限に使えるようになるのです。

 

ターンアウトの必要性を『身体』で感じると、自らその機能を高めようと意図的に努力できるからです。

 

しかし、最初はターンアウトした脚の上にきちんと立っていること自体かなり難しく、初歩の段階で何か技術を行うことはおよそ不可能な状態です。

 

体幹の強さやコントロールも相当必要ですが、『ターンアウトを崩さず動こうとすること自体でバレエに必要な全ての筋肉を鍛えること』が理想であり、それがバレエレッスンの本来の姿です。

 

ターンアウトの筋肉自体は誰の体にも必ずあるものなので、それが働きやすいように立ち方を整え、どう働かせるのかを学んでいけるレッスンをしなくてはなりません。

 

更にそれだけでなく、『ターンアウトの本当の意味』をきちんと理解してレッスンすることが何より大切で、最も効率の良い上達法です。

 

ターンアウトを自由に扱えてこそ本当の「バレエ」が始まり、真の上達が待っているからです。

 

 

【ターンアウトがどうしても必要な理由】はこちら

【ターンアウトが必要な理由〈2〉ターンアウトを使うってどういうこと?】はこちら

 

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