バレエのレッスンで一番大切なことは何か、 バレエを極めるには...
2019.09.24
2020.08.27
■基礎がないなら、そもそも踊れないはず…
いいえ、本当ならそうなのですが、「基礎がないから踊れてしまう」ともいえるのが、バレエの厄介なところです。
だからたくさんの人達がプロでも踊るのが大変なヴァリエーションをいとも簡単に踊り、多くの子供達がコンクールに参加したりします。
普通、どんなことでも基本が出来ていないから上手くいかないのが当然だと思いますが、バレエだけは違います。
しかし、基礎が出来ていない方が踊れるとは一体どういうことなのでしょうか?
それがわからなければ、バレエの本当の価値やどう取り組むべきかの判断を誤り、取り返しのつかないことにもなりかねないのです。
バレエの難しさや本当の価値は、本物を追求しなければ決して見えないものではありますが、いろいろな技術ができて、ヴァリエーションも踊れて、でも基礎ができていないと言われたら…
それこそ、完全に間違った体の使い方を覚えてしまった!ということです。
しかし、ある程度踊れてしまっている場合、どこが間違った体の使い方で、何がそんなに悪いのか?と思うかもしれません。
前の記事「バレエのレッスンで一番大切なことは何か」にも書きましたが、それでも「基礎ができていない」ということの本当の意味が理解できている人はとても少ないです。
●コンクールの会場で会うたくさんの参加者達…
リハーサル室で行われているバーレッスンの様子を見ていると、みな本当に驚くほど基礎が出来ていません…。
立ち方、手足のポジション、体の使い方、あらら…という感じです。
しかし、いざヴァリエーションとなると急に変わって超絶技巧のオンパレード!
あまりの変わりようにびっくりするしかありませんが、実際に入賞するのはその基礎が出来ていない子達ばかりです。
つまり、決してレベルの低い踊りではないのですが・・・
それで本当に良いのでしょうか?
そもそも、それでなぜ入賞できるのかというと、「失敗しないで自信満々に踊れるから!!」
しかし、基礎をきちんとやって、段階的に積み重ねていくなら、技術の習得は当然それほど早くには仕上がりません。
仕上げようと焦ると、後で取り返すのが難しい筋肉の成長、体の使い方の習得を誤り、本当に大事なものを取りこぼすことになります。
派手で見栄えがする技術や難しい表現の入った踊りは、育成途中の段階では無理と断言できる科学的根拠もあるからです。
ですから、「本当の基礎とは何か」が本当にわかっていたら、その大事な基礎がなくては踊れるはずがないことや、それで「踊れてしまっていることの恐ろしさ」が心底わかるはずです。
そのレベルで本当にいいのなら、満足しているならそれでもいいかもしれませんが、もし本気で目指しているものがあるのなら真剣に考えて欲しいと思います。
私は、そういう状況で本当に苦しみ、やっと気づいて改善しようと喘ぎ、頑張る生徒達を指導し、支えてきた経緯があります。
それがどんなに大変か!本当に本当に切実な問題なのです。
●バレエは「ターンアウト」という特殊な体の使い方が必要なため、きちんとしたターンアウトを習得するのが一番大変で難しいのですが、
逆にそれがきちんと出来ていない方が普通の体の使い方で運動センスがあれば動けてしまうのが厄介な理由です。
その踊り方の中には、専門家でも見破るのが難しいほど上手く見えてしまうものもあり、素人には絶対に見分けはつかないでしょう…!
「間違った体の使い方」といわれても、実際に動けていて、ヴァリエーションも踊れて、コンクールにも出場して、結果も悪くない、でも更に基礎をきちんとやればもっとレベルアップ出来るのね!と考えるかもしれませんが・・・
実は問題はそんなに簡単ではないのです。
そこから基礎をきちんとやって、というのは、単に基礎をやれば良いということではありません。
もし『本物』を目指すならば、今までの踊り方を全て忘れて一からやり直さなくてはいけないということなので、大変な事態なのです。
みな「基礎をきちんとやりたい」といって教室を訪れます。
今持っている力を強化するという意味に思っているようですが、本当は今の力を一旦捨てなければならないかもしれないのです。
特に子供の場合は親御さんの判断でいろいろな事が進んでいくのですが、そこまで大変な事態であることがわからず、相変わらずコンクールに熱を入れ、今の踊りを続けながらと考える方もとても多くみられます。
しかし、バレエの本当の高みはそんなに甘いものではありません!
ターンアウトがきちんと出来ていないまま仕上げた踊りは、全然違う体の使い方と筋肉になってしまっているので、動作の記憶も、作って来た体も全て忘れ、一から作り直さないと本当の高みは目指せないのです。
なぜ、それが言い切れるのか?
ターンアウトによって生み出される筋肉のラインは全身へと波及し、必要な筋力、力の伝え方、体の感覚、形の作り方などすべてが違う世界で、
一旦なかったことにした方が良いほど何もかも作り直しになります。
しかし、その方が「はるかに良い身体と技術」が手に入ることは間違いありません。
ターンアウトが出来ていないことのデメリットは、見た目が悪いなどの問題だけではなく、
筋肉の働きが全然違ってくるので、それによって体の操り方も全く違ってくること、筋肉が作る体のラインも違うので、仕上がる体型にもかなりの差が出てきます。
バレエの体の美しさは筋肉のラインの繋がりや力が通ることで作られますが、そこにも正しいターンアウトや力の使い方が深く関わっています。
どんなに踊れているようでも、基礎がないといわれるのには訳があり、その踊り方は本当のバレエの体の使い方には程遠いです。
体の中の感覚、風景でいうならば見えている「景色」が全然違うのです。
本当の感覚、景色を知り、更なる高みを見たくはないでしょうか?
決して出来ないことはありません。しかし、それ相当の理解と覚悟は必要です。
そこまでして高みを目指すかどうかはそれぞれだと思いますが、バレエに身を捧げ真剣に学んできて、「本物のバレエを知らないまま」だとしたら、本当に残念で勿体ないというしかありません。
本当のバレエは心底素晴らしく、その「景色」は見た者にしかわかりません!
その素晴らしさを味わうには、「バレエの本当の基礎とは何か?」をきちんと理解して、新たな一歩を踏み出すしかありませんが、
バレエの本当の喜び、人生をかけるにふさわしい価値は単なる好き嫌いを超えて必ず理解できるものと思います。
基礎ができていない建物は、どんなに見栄えが良くても手抜き工事であり、崩壊の危機が潜んでいるのは明らかなのです。
■バレエの基礎で悩んでいる方、本当に高みを目指したくてもどうしたらいいかわからない方、バレエの悩み相談も承っておりますので、ぜひご相談下さい。
東京都世田谷区|ワガノワメソッドを極める本気改善バレエ教室 アサミバレエクラスへ興味を持たれた方はまずは体験レッスンにお越し下さい。
■基礎がないなら、そもそも踊れないはず…
いいえ、本当ならそうなのですが、「基礎がないから踊れてしまう」ともいえるのが、バレエの厄介なところです。
だからたくさんの人達がプロでも踊るのが大変なヴァリエーションをいとも簡単に踊り、多くの子供達がコンクールに参加したりします。
普通、どんなことでも基本が出来ていないから上手くいかないのが当然だと思いますが、バレエだけは違います。
しかし、基礎が出来ていない方が踊れるとは一体どういうことなのでしょうか?
それがわからなければ、バレエの本当の価値やどう取り組むべきかの判断を誤り、取り返しのつかないことにもなりかねないのです。
バレエの難しさや本当の価値は、本物を追求しなければ決して見えないものではありますが、いろいろな技術ができて、ヴァリエーションも踊れて、でも基礎ができていないと言われたら…
それこそ、完全に間違った体の使い方を覚えてしまった!ということです。
しかし、ある程度踊れてしまっている場合、どこが間違った体の使い方で、何がそんなに悪いのか?と思うかもしれません。
前の記事「バレエのレッスンで一番大切なことは何か」にも書きましたが、それでも「基礎ができていない」ということの本当の意味が理解できている人はとても少ないです。
●コンクールの会場で会うたくさんの参加者達…
リハーサル室で行われているバーレッスンの様子を見ていると、みな本当に驚くほど基礎が出来ていません…。
立ち方、手足のポジション、体の使い方、あらら…という感じです。
しかし、いざヴァリエーションとなると急に変わって超絶技巧のオンパレード!
あまりの変わりようにびっくりするしかありませんが、実際に入賞するのはその基礎が出来ていない子達ばかりです。
つまり、決してレベルの低い踊りではないのですが…
それで本当に良いのでしょうか?
そもそも、なぜそれで入賞できるのかというと、「失敗しないで自信満々に踊れるから!!」
しかし、基礎をきちんとやって、段階的に積み重ねていくなら、技術の習得は当然それほど早くには仕上がりません。
仕上げようと焦ると、後で取り返すのが難しい筋肉の成長、体の使い方の習得を誤り、本当に大事なものを取りこぼすことになります。
派手で見栄えがする技術や難しい表現の入った踊りは、育成途中の段階では無理と断言できる科学的根拠もあるからです。
ですから、「本当に正しい基礎とは何か」が本当にわかっていたら、その大事な基礎がなくては踊れるはずがないことや、それで踊れてしまっていることの恐ろしさが心底わかるはずです。
そのレベルで本当にいいのなら、満足しているならそれでもいいかもしれませんが、もし本気で目指しているものがあるのなら真剣に考えて欲しいと思います。
私は、そういう状況で本当に苦しみ、やっと気づいて改善しようと喘ぎ、頑張る生徒達を指導し、支えてきた経緯があります。
それがどんなに大変か!本当に本当に切実な問題なのです。
●バレエは「ターンアウト」という特殊な体の使い方が必要なため、きちんとしたターンアウトを習得するのが一番大変で難しいのですが、逆にそれがきちんと出来ていない方が普通の体の使い方で運動センスがあれば動けてしまうのが厄介な理由です。
その踊り方の中には、専門家でも見破るのが難しいほど上手く見えてしまうものもあり、素人には絶対に見分けはつかないでしょう…!
ですので、「間違った体の使い方」といわれても、実際に動けていて、ヴァリエーションも踊れて、コンクールにも出場して、結果も悪くない、でも更に基礎をきちんとやればもっとレベルアップ出来るのね!と考えるかもしれませんが・・・
実は問題はそんなに簡単ではないのです。
そこから基礎をきちんとやって、というのは、単に基礎をやれば良いということではありません。
もし『本物』を目指すならば、今までの踊り方を全て忘れて一からやり直さなくてはいけないということなので、大変な事態なのです。
みな「基礎をきちんとやりたい」といって教室を訪れます。
今持っている力を強化するという意味に思っているようですが、本当は今の力を一旦捨てなければならないかもしれないのです。
特に子供の場合は親御さんの判断でいろいろな事が進んでいくのですが、そこまで大変な事態であることがわからず、相変わらずコンクールに熱を入れ、今の踊りを続けながらと考える方もとても多くみられます。
しかし、バレエの本当の高みはそんなに甘いものではありません!
ターンアウトがきちんと出来ていないまま仕上げた踊りは、全然違う体の使い方と筋肉になってしまっているので、動作の記憶も、作って来た体も全て忘れ、一から作り直さないと本当の高みは目指せないのです。
なぜ、それが言い切れるのか?
ターンアウトによって生み出される筋肉のラインは全身へと波及し、必要な筋力、力の伝え方、体の感覚、形の作り方などすべてが違う世界で、一旦なかったことにした方が良いほど何もかも作り直しになります。
しかし、その方が「はるかに良い身体と技術」が手に入ることは間違いありません。
ターンアウトが出来ていないことのデメリットは見た目が悪いなどの問題だけでなく、筋肉の働きが全然違ってくるので、それによって体の操り方も全く違ってくること、筋肉が作る体のラインも違うので、仕上がる体型にもかなりの差が出てきます。
バレエの体の美しさは筋肉のラインの繋がりや力が通ることで作られますが、そこにも正しいターンアウトや力の使い方が深く関わっています。
どんなに踊れているようでも、基礎がないといわれるのには訳があり、その踊り方は本当のバレエの体の使い方には程遠いです。
体の中の感覚、風景でいうならば見えている「景色」が全然違うのです。
本当の感覚、景色を知り、更なる高みを見たくはないでしょうか?
決して出来ないことはありません。
しかし、それ相当の理解と覚悟は必要です。
そこまでして高みを目指すかはそれぞれだと思いますが、バレエに身を捧げ真剣に学んできて、「本物のバレエを知らないまま」だとしたら、本当に残念で勿体ないというしかありません。
本当のバレエは心底素晴らしく、その「景色」は見た者にしかわかりません!
その素晴らしさを味わうには、「バレエの本当の基礎とは何か?」をきちんと理解して、新たな一歩を踏み出すしかありませんが、
バレエの本当の喜び、人生をかけるにふさわしい価値は単なる好き嫌いを超えて必ず理解できるものと思います。
基礎ができていない建物は、どんなに見栄えが良くても手抜き工事であり、崩壊の危機が潜んでいるのは明らかなのです。
■バレエの基礎で悩んでいる方、本当に高みを目指したくてもどうしたらいいかわからない方、バレエの悩み相談も承っておりますので、ぜひご相談下さい。
東京都世田谷区|ワガノワメソッドを極める本気改善バレエ教室 アサミバレエクラスへ興味を持たれた方はまずは体験レッスンにお越し下さい。
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