バレエを極めるには

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2016.03.29バレエのレッスンで一番大切なことは何か、 バレエを極めるにはどうしたら良いか

『間違いだらけのレッスン』

 

●本気でバレエを極めたい方、プロを目指すレッスンこそ基礎からとことん見直すことが重要です。

技巧に優れ、良く踊れているようでも基礎が完全に間違っている方達を嫌というほど見てきたからです。

 

問題点に気づかず、基礎を見直す必要性を感じていない方も多いのですが、完全に間違った体使いを覚え込んでいて、そのままでは将来性も危ぶまれてしまいます。

 

しかし、本気で見直せば絶対に変われる方法があります。それはバレエ以外の特別なトレーニングなどではなく、誰でも必ず行うレッスンそのものですが、やり方が少しでも違えばやらない方がましというほど逆に害になってしまうものでもあります。

 

基礎レッスンの本当の意味と効果、間違った場合にどうなるかを知れば、誰でもその重要性に気付けますが、絶大な成果を上げられる術を知らないままに、貴重な時間を無駄にしているとしたら残念でなりません。

 

バレエのレッスンは、それ自体が『バレエに必要な筋肉を育てる最も効果的な筋トレとストレッチ』であり、他のものでは補えないからこそ厳格な決まり事で正しい筋肉を育てるよう巧妙に仕組まれているものです。

こんなに見事なトレーニングは他にはなく、他の何をするよりも基礎レッスン自体をしっかりしないと絶対に正しく上達しない明確な理由があります。

 

その理由をきちんと知れば、何が大事か、何をすべきか、何が正しいか、完璧に理解することが出来るのですが、ほとんどの方々が意味がないばかりか、わざと踊りにくい体を作っているかのようなレッスンをしてしまっています。

 

『きちんとした指導を受けてさえいたら…』という方達を見て胸が痛くなります。

 

  • ●『基本動作』にはバレエの身体を作り、確かなテクニックを生み出すための『はっきりとした目的と厳格な法則』があります。

しかし、とても残念なことに殆どの方々がバレエのレッスンについて正しく知っていません。
そして、間違いだらけのレッスンをしているのです。

 

●何が正しいのか、どういうレッスンが最も重要かわからず、早くから難しいことをしたり、ヴァリエーションの練習ばかりに没頭するのが高いレベルの教室のように思われてさえいます。
基礎レッスンを殆ど行わずにコンクールや発表会の練習ばかりという教室も珍しくありません。

 

基礎がないということは体が出来ていないという事で、体が出来ていないのに無理矢理踊ろうとすること自体が間違いであり、踊れているように見えて実は全く違った筋肉の使い方をしていたり、やり方が全て間違っていることが殆どです。

 

違うやり方だからこそ安易に出来てしまえるのであり、本当はとても恐ろしいことなのです。
基礎をおろそかにして踊りの練習をすれば、どんどん本物のバレエとは遠ざかってしまいます。

 

【早くから高等技術の習得に励むことが良いことだという認識は大きな間違いです】

 

●小学生が本来は上級クラスでしか学ばないテクニックのヴァリエーションを踊ること自体、本当はあり得ないことです。
その年齢では徹底して『基礎』をマスターすべき、『生涯で最も大切な時期』なのですが、そこでやり損ね失われた『一番大切なもの』をその先どうやって取り戻すのでしょうか。

 

目先のテクニックや結果よりももっと大事なことが山ほどありますが、指導者を含め、それに理解のない方々がたくさんいることは悲しい事実です。

 

●大事なことは全て基礎練習の中にありますが、どうしてそのレッスンが必要なのか、何のためにこの動きを練習するのか、何につながっていくのか、きちんと理解していないからです。

 

『本物のバレエ技術』がどうやって出来上がっていくのか、その過程をきちんと知ればおのずと理解出来るものですが、その重要性を理解出来ない要因が日本のバレエ事情の中に幾つも存在し、それが常識のように定着してしまっているのは本当に嘆かわしいことです。

大切なことを理解出来る土壌がなく、本当はもっと高いレベルを目指せるのにどれほど勿体ないことでしょうか。

 

●クラシックバレエで最も重要な『ターンアウト』を土台とした技術は、一朝一夕には仕上がりようもなければ大事な土台なしにバレエを極めようとするのは不可能です。

 

ターンアウトが未熟ということは、ターンアウトした脚を自在に操る力も技術も持っていないということで、それでもし技が出来ていたとしても、それは本来利用してはいけない『ごまかしの力』を使っているに過ぎないのです。

 

骨格や筋肉の完成度合いとコントロール力の修練度によってテクニックの難度が決められていくのであり、それにはどんなエリートでも人間としての体の完成を待つことがどうしても必要で、ターンアウトの技術を自在に操る力を得るのも、海外の国家プロジェクトの養成学校であってもかなりの歳月がかかってしまうものなのです。

 

それが『厳格なメソッド』によるカリキュラムの重要性で、本格的なバレエ教育を始める適正年齢も人体の構造学的見地から決められ、早ければ早いほど良いなどということは絶対にありません。

 

バレエのポジションを正確にとれるようになるには低年齢の骨格では不可能だからです。

 

ターンアウトとポワントの技術は「重力に打ち勝つ力」と「重心を操る力」が最も重要ですが、外に廻した脚の爪先に立って普段使わない筋肉で体を意のままに操ることは難しさの極みであり、段階を踏んで注意深く能力を育てなければなりません。

 

【レッスンの間違いは筋肉が正しく育たないばかりか、骨格にさえ影響を及ぼしてしまうこともあります】

 

●幼少の頃から、あるいは何も知らない習い始めの時に、きちんとした意味もわからず見よう見まねでレッスンしてきてしまい、その曖昧な基礎のまま難しいテクニックを身につけてしまった結果、出来ているようで実は根本から間違っていて、重心の狂いや足先だけのターンアウトが原因で脚が変形してしまった例も後を絶たず、心底悲しく思うばかりです。

 

もし根本から直したいのであれば一旦全てをリセットし、初歩のバーレッスンから徹底して見直さないとなりません。

 

本物の正しい基礎とは、本当の舞踊性とはどういうものかを知り、そして真の高みを目指すために、バレエとは何か、レッスンはどうあるべきかをもっと真剣に考えて欲しいのです。

 

●日常とは全く違う特殊な身体の使い方が必要なバレエは、基礎レッスンでその身体が作られるよう徹底して訓練し、年齢による成長とバレエの身体が出来上がっていくと共に、徐々に実際の踊りで使われる技を『細かく分析された指導法』に沿って学んでいきます。

そうしなければ正しい筋肉の使い方には絶対にたどり着けません。

 

その重要な過程を踏めない日本の教室事情の中にあって、基礎がないうちから発表会など踊りの練習ばかりになってしまうため、踊れているようで実は全く基礎ができていない子供達で溢れてしまっています。

 

バレエの驚異的なパフォーマンスは、しっかりと練り上げられた『教授法』に則ったレッスンの賜物であり、メソッドに組み込まれた徹底した基礎訓練から生み出されるものなのです。

 

日常ではあり得ないターンアウトとポワントの技術で人体を巧みに操るには、『厳格な物理的法則』の中に身をおかなければ易々と動くことは出来ませんが、長い歴史の中で培われ構築されたメソッドにはその真理が見事に集約されています。

 

その価値ある意味を知らずして、バレエのレッスンは語れないのです。

 

正しいレッスン、正しい体の使い方は、テクニックだけでなく上辺ではない本当の芸術性、舞踊性も養っていきます。それこそが踊りの確固たる土台となり、真の輝きとなるのです。

 

その2【ターンアウトの先にある”本物”~バレエの本当の難しさ~】